もともとマンションに住んでいたのですが、とある事情で子ども夫婦と二世帯住宅を建てることになりました。 二世帯住宅で、かりにうまくいかなかった場合を考えて、いつでも退避できるように、ということと、資産価値も考えて、マンションは手放すことなく、そのまま持ち続けることにしました。 そのため、二世帯住宅の名義は子どもたち夫婦とし、私たちの持ち分はなし、としました。 もちろん、そうなると、心配なことは資金面です。注文住宅で二世帯住宅を建てるとなると、もっともお金がかかるといわれる水回りが基本的には倍になるということもあり、かなりの資金が必要となります。 まだ、そうはいっても若い二人が二世帯住宅分の銀行融資を受けるとなると、結構審査も厳しくなり、かなり妥協をしないといけないことになりそうでした。 そう言ったことを考えて、二人に対して、金銭消費貸借契約でお金を貸しました。血縁のある娘に対しては、一部は税制面で優遇される500万円は贈与し、それ以外の部分は金銭消費貸借、娘婿に対しては、すべてを金銭消費貸借で貸しました。 このまま二世帯住宅で済み続けることができるような状況であるならば、娘に関しては、将来の相続税対策で、少しずつ贈与をしていくことにしました。ですが、それでも資金面が厳しい状況は変わらず、結局、お金のかかる水回りについては、検討をする必要がありました。 注文住宅ならでは、で、検討可能なことでした。お金を貸してもお金を出さない私たち世代が、ここは譲るしかないので、設備のランクを下げること、そして、お風呂はランニングコストもかかることから、一つにする、という選択をしました。 設備のランクを下げた理由の一つは、ここで、二世帯住宅がうまくいくようなことになったら、かなり年をとったとき、そのときの身体状況に応じて、改装が必要になるのでは、と考えたことです。今から、その仕様の水回りにするというのは、ショールームにそれを見に行ってかなり幻滅をしてしまったこともあり、避けたいと思い、将来の改装を見据え、今は、安いもので我慢、と考えました。 そうやって妥協のなかで作った二世帯住宅です。資金調達については、いろいろな考えがあると思いますが、私はこれでよかったと考えています。 |