| 二世帯住宅は、「子世代と親世代の関係性をどのようなものにしたいのか？」を形にしたものです。注文住宅の間取りを決める際、二世帯住宅ほど「家族の形」を事前に考えておくことが必要になる注文住宅はありません。 サザエさんの家のようなものは、「融合型二世帯住宅」です。サザエさんとマスオさんは、自分たちの部屋を持っていますが、玄関もキッチンも浴室も１つです。このようにほとんどのスペースを子世代と親世代が共用するのが融合型二世帯住宅です。家事や子育てをサザエさんは自分の母親と協力して行っていますが、これはサザエさんが実家に住んでいるからではなく、融合型二世帯住宅の目指すところです。融合型二世帯住宅のメリットは、大家族の良さが感じられる人間関係を築けるということです。また、共用スペースが多いため、狭い床面積で二世帯住宅の注文住宅が建てられるということも、大きなメリットです。 子世代と親世代が互いに適度な距離を保ち、ほどほどに互いの気配を感じられるような人間関係を築きたい場合にオススメなのが、「共有型二世帯住宅」です。共有型二世帯住宅は、日常生活を送るスペースの多くが2つです。キッチンや浴室は2つ用意した間取りになります。キッチンや浴室は、自分たちの好きな時間に使いたいスペースです。リビングは1つの場合もあれば、2つ設置する場合もあります。共有型二世帯住宅で1つなのは玄関です。玄関は人が出入りする場所なので、家族が外出したり帰宅したりする時間を知ったり、家族が招く人の様子が感じられて、家族のおおよその行動を把握することができます。 それも気兼ねな場合にオススメなのが「分離型二世帯住宅」です。玄関も含めた全てのスペースを子世代と親世代が別々に用意する間取りです。子世代も親世代も互いのプライバシーを尊重し、なおかつスープが冷めない距離に住うことができます。全てのスペースが別々の間取りなので、子世代は洋風スタイル、親世代は和風スタイルというように、家の様子を完全に変えることもできます。 |